そもそも、なぜ私たちは集まって会議をするのか?

コロナ禍のおかげ?で、ZOOMなどのWEB会議が増えて、便利になりました。
個人的なことで恐縮ですが、私は現在、12の会議に出席する立場にあります。
年に1回だけ開催される全国レベルの委員会もあれば、毎月出席している理事会もあります。
黙っていても過ぎてしまう場もあれば、つねに意見を求められる場もあります。

そもそも、私たちはなぜ定期的に集まって会議を開くのか。
その理由は明らかですよね。
人間って、もともと間違いだらけ、浅はかで、つい我儘に生きてしまう、憐れな存在です。
だから大切なことは自分ひとりで勝手に決めず、みんなの様々な意見を聴いて、思慮深い判断をするために、わざわざ忙しい時間を割いてでも集まって、話し合いながら意思の疎通を図っているのです。

ところが、最近の政治の世界ではちょっと違うみたいです。
YOU TUBEで国会中継をみても、あれは会議じゃないです。
単なる与党の談合結果の報告と野党の批判追及だけの場に見えてしまいます。
自分の党やお友だち、仲良し企業に便宜を図って、あらかじめ仲間うちでこっそり決めた私利私欲の結果を多数決で押し切り、正当化するための報告会みたいになってしまっています。(ちょっと言い過ぎ?)

もちろん、僕が出席する、ほとんどのまともな理事会や委員会はそんなことはまずありません。
県の小児科医会の理事会なんて、みんな手弁当、報酬は限りなくゼロに近いです。
でも、地域の子どもたちの医療や保健のことを真剣に考えて、少しでも良いものにしていこうという純粋な志を持った方が自然と集まっています。
ときには激論になります。意見が食い違うことがあって当然です。同じ小児科医といっても考えは人それぞれ違いますから。みんな目的はひとつ、子どもやその家族の健康を守りたい一心なのですけどね。

非常に残念ながら、会議を事前の談合結果の報告会にするばかりでなく、さらには自分の権力を認めさせる、いわばマウンティングの場だと勘違いされているような場合があります。周囲をイエスマンたちで固めた中小企業のワンマン社長なんて、その典型でしょう。わざと理不尽な事案を提言し、それを皆が了承するかどうかで、自分への忠誠を誓わせ、さらに自分の権力を高める。敵と思う奴らは徹底的に排除し、自分に都合のよい、功績のある部下には法外な手当を出し、ありえないポストにつける。必然的に部下は実務に専念するより、社長に嫌われないように顔色を窺うのが一番のお仕事になってしまう。そんな組織はいずれ… 裸の王様にはなりたくないものですね。

ロシアのプーチン大統領もその類でしょう。ただ、ロシアや中国のような共産独裁国家ばかりではなく、独裁者はナチスのヒットラーのように民主主義からも出ることがあります。僕もクリニックでは唯我独尊にならないよう、スタッフの意見を尊重し、自分自身をしっかり内省しようと思っています。公私を分けて物事を冷静に判断できるかどうか、「長」たる者には常にその責任が求められています。

世界中から優しさが消え、ズルいことをしてでも上手に取ったもん勝ち、みんなが経済至上の弱肉強食に走ると、真っ先に不利益を被るのは、か弱い子どもたちやお年寄りです。そんなことがおこらないように、監視される方にはしっかり頑張ってほしいものです。

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